森喜朗首相の発言です。もっとも物議をかもしたのが「個人としては、従来の方が日本にはなじむと思う」(男女共同参画審議会が答申で選択的な夫婦別姓制度の導入を求めたことに対して)という発言です。のちに参議員予算会議で質され、「あくまで個人として」と弁明しました。以下、新しいものが上です。
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「選択的夫婦別氏制度の導入につきましては、婚姻制度、家族のあり方とも関連する重要な問題でありまして、国民や関係各方面の意見が非常に分かれております。野田議員はその方向に進むべきだというお立場ですからそういう御発言ですが、私は、ニュートラルに考えてみましても、世論調査などを見ましても本当に意見が分かれていますね、全く半々に分かれているという、そんな感じでございます。
ぜひ、そういう状況の中にあって、国民各層の意見を幅広く聞きながら、また国民の中にそういう考え方がまとまっていく、醸成されていくということも、私は少し時間が必要だろうと思う。そういう意味では、大いに国会で議論したり、その他地方の小さなグループあるいは党の活動、いろいろなところでそうしたテーマを出して議論を高めていくということが大事ではないか、私はこう思っています。
政府としては、そういう意味では、各方面の議論の推移を踏まえながら適切に対処していく必要があるのではないか、こんなふうに考えております」(2001年2月8日衆議院予算委員会)
第151回国会、衆議院予算委員会で自民党の野田聖子氏の質問「実は、その中の一つに選択的夫婦別姓の問題がございます。これはもう既に法制審の方でも答えが出ておりまして、あとはやるかやらないかといったような状況になっていたわけですが、なかなか政府の方で動きがとまっている状態でございますが、さきの公明党の神崎代表の質問の中に、きっちりと明言されているところに、やはり男女共同参画社会というのはやっていかなきゃならない、そのためにその一つである選択的夫婦別姓制度を実現すべきであります、こういうふうに力強く御提言がございました。これを受けまして、自民党に一番問題があることは私も十分承知の上でお尋ねしますが、そういうことに関しての御理解と、そして総理のお考えを承りたいと思います」に対する回答です。
なお、この後に再び内閣府にて世論調査を行いました。
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「選択的夫婦別姓制度についてお尋ねがありました。この制度の導入については、婚姻制度や家族のあり方とも関連する重要な問題として、国民や関係各方面の意見が分かれている状況にありますので、国民各層の御意見を幅広く聞き、また、各方面における議論の推移を踏まえながら、適切に対処していく必要があると考えております。」(2004年2月5日衆議院本会議)
第151回国会、衆議院本会議で公明党の神崎武法氏の代表質問「女性の社会進出が増大するにつれ、結婚後も独身時代と同じ姓でありたいとする女性の意思は尊重されるべきであり、婚姻によって必ず夫婦同姓となるこれまでの制度のあり方を見直す時期に来ていると考えます。希望により別の姓のまま婚姻できる選択的夫婦別姓制度を実現すべきであります」と発言し、それについての回答です。
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「選択的夫婦別氏制度につきましては、婚姻制度や家族のあり方とも関連する重要な問題として、国民や関係各方面の意見が分かれている、そういう状況にございます。国民や関係各方面の各層の御意見を幅広く聞き、また各方面におきます議論の推移を踏まえながら適切に対処していく必要がある、このように考えております。
なお、私が今御指摘いただきましたことは、正式な会見とかそういうことじゃなくて、俗に言うぶら下がりという、歩きながら記者さんと話したときにどう思いますかと言うから、あくまでも個人ですよと、私は個人として私の気持ちを述べただけでありまして、もとより人にそういうことを、価値観を押しつけるとかそういう意味で申し上げたわけではございません。私は、日本人として私はそういう気持ちだと言ったこと、個人として言ったということです。」(2000年9月29日参議院本会議)
第150回国会、参議院予算委員会で民主党の江田五月氏の質問「まず、夫婦別姓。森総理、あなたは、男女共同参画審議会の九月二十六日答申に対して、これは新聞報道ですけれども、「個人としては、従来の方が日本にはなじむと思う」と、こういうことを言われたと。こう言われましたか。」に対する回答です。
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「民法改正についてのお尋ねがありました。まず、これは法律的には選択的夫婦別氏制度と言います。この導入についてのお話でありますが、これは婚姻制度や家族のあり方とも関連する重要な問題でありまして、国民や関係各方面の意見が現在分かれている状況にありますので、国民各層の御意見を幅広く聞き、また、各方面における議論の推移も踏まえながら、適切に対処していく必要があるのではないかと考えております。」(2000年7月31日衆議院本会議)
第150回国会、衆議院本会議で民主党の水島広子氏の代表質問「その代表的な例が、結婚したら夫婦は同じ名字にしなければならないとする民法の規定であります。
夫婦のこと、子供たちのことは基本的にそれぞれの家庭で責任を持って決めていくべきことです。ある夫婦にとって一番よい方法が別の夫婦にとっても一番よいとは限りません。自分たちにとって不本意な方法を強いられた結果、心が不健康になって子供を虐待してしまう、そんな親や子供たちを治療してきた経験から、私は、家族のあり方を一つの枠にはめ込もうとする法律は弊害の方が大きいと思います。
私自身も夫とは別の名字を名乗っています。そして、通称使用している私の夫が、自分の名字を守るために、必要なときに離婚届を提出し、数日後に用事が済んだらまた婚姻届を提出するという、ペーパー上の離婚、再婚手続を行っております。このことが、先日三度の離婚歴があるなどと報道されて騒ぎになりました。たとえ書類上のこととはいえ、離婚届という手段を選ばなければならないことは、円満な家庭生活を営んでいる者として極めて不本意なことであります。役所の手間もかかります。一方では、同じ名字の夫婦であっても完全に崩壊している家庭もあるわけで、名字が同じか否かということと家庭の円満とは何の関係もないということは、夫婦別姓を認めている諸外国のデータからも明らかであります。
民法の改正は、別姓夫婦の利益のためだけではなく、あらゆる人々が他人の価値観を尊重しながら生きていくという、人間としての基本的な考え方の確立につながるものだと思います。国民の同意が得られていないなどという理由で今までも見送られてきたようですが、多様な価値観を尊重できる社会づくりのために、まずは率先して法改正するのが政治の役割だと思います。
夫婦は皆同じ名字にするというのは、明治維新に西洋のまねをして導入された制度であり、日本独自の伝統とは何ら関係がありません。また、先進諸国のうち、現在でも選択的夫婦別姓を認めていないのは日本だけであります。男女共同参画社会の実現を所信表明演説でもうたわれた総理は、希望する夫婦には夫婦別姓を認めるよう民法を直ちに改正することについて、どのようにお考えでしょうか、お尋ねいたします。」に対する回答です。
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