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夫婦別姓問題の核心です。ここに目を背けているといつまでも議論は進展しません。 ■ 婚姻を成立させるには、夫婦の氏を統一しなくてはならない 現行法では夫婦の氏をいずれかの氏から選ばないと法的な婚姻関係は形成できません。言い換えれば、夫婦がどちらも氏を維持しようとすると、法律婚は成立しません。そこで「婚姻前の氏」と「婚姻関係」の片方を諦めざるをえなくなり、不都合を抱えたまま工夫をして実害をできるだけ減らすように工面するようになるのです。 「じゃあ法律婚をしなくていい(=事実婚で甘んじて暮らせ)」というのは本末転倒で、解決にはなりません。当人たちの婚姻の意思を制度が受け容れられないのが問題なのです。日本の法律婚は届出制なのに、婚姻後の氏で双方の氏を選べば婚姻届は受理されなくなるという事実に目を背けてはいけません。 ■ 改姓すると不都合が発生する場合がある 結婚改姓の不都合は歴然と存在します。その質や量は個人差がありますが、改姓すると支障がある人がいるからこそ、この問題が発生しているのです。互いに改姓できないことが法律婚の妨げになるというケースもあります。こうした問題を解決するために夫婦別姓の法制化が求められていると理解しないと議論は始まりません。 いくら「自分は不都合はなかったから、不都合はあり得ない」とか「昔の女性(または自分の母や妻)は感じなかったのだから、不都合は存在しない」などと否定しようとしても不毛です。不都合であるというのは主観なので、客観的に断定することも否定することもできないのです。 こうした不都合は些細なものから甚大なものまで大きくあります。しかし、当人以外には実感が把握しづらいものが多く、理解されにくいのが難点です。本人が工面したり、周囲の理解と協力があり、なんとか不都合を減しているのが現状です。 ■ 結婚改姓による不都合解消なしに夫婦別姓問題の解決はありえない 私の考える夫婦別姓法制化の目的とは、結婚改姓にまつわる不利益を解消することにあります。不都合を解消する提案なしに夫婦別姓法制化に反対するだけでは、事態は何も解決せず、ただの嫌がらせでしかありません。 どんなに「結婚したのだから改姓するのが当然だ」などと、法制化を阻止することだけで実現を待望する声を圧殺しようとも、問題は形を変えて残ります。例えば事実婚夫婦が増加し法律婚が形骸化したり、法律婚を断念することで少子化にも拍車がかかります。また通称使用が増えれば、通称を運用する余分なコストを払わなくてはなりません。少なくとも結婚改姓による不都合をなんらかの形で解消しなければ、いつまでも論争は続きます。 |
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