夫婦別姓の法制化を後押しする要因は数々あります。理論の正当さからすれば、いつ成立してもおかしくないほどです。
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婚姻成立の要件に同氏を定めているのはほぼ日本だけ
国や民族により、個人の命名ルールはさまざまです。結婚により夫婦が同じ氏を名乗る習慣はありますが、社会が男女を夫婦として扱う婚姻の成立要件に同氏を規定しているのはほぼ日本だけです。日本では婚姻届が受理されるには氏を選択しなくてはならず、結婚時には婚姻(法的な夫婦の続柄)か氏(旧姓の維持)の二者択一を迫られてしまいます。かつてトルコやタイでも同氏にしないと夫婦として認められませんでしたが、最近になり別氏でもよしとされるように法改正しています。
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女性差別撤廃条約
国連は1979年に女子差別撤廃条約(女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約)を採択し、日本はこれに批准し1985年から効力が発生しています。条約のなかでも、16条1項(g)には「夫及び妻の同一の個人的権利(姓及び職業を選択する権利を含む。)」とあり、選択的夫婦別氏制度を示す部分もあります。
また外務省の「女子差別撤廃条約」ページには採択の経緯や報告なども掲載されています。「女子差別撤廃条約実施状況 第5回報告 (仮訳)」の第16条のページには民法改正、特に選択的夫婦別姓制度について「制度の導入に向けて努力が続けられている」とあります。
2009年には国連の女子差別撤廃委員会にて日本の実施状況の審査がありました。委員会からの勧告では、民法がいまだに改正されないことに懸念され、民法改正と雇用問題については2年後にフォローアップが行われることになっています。つまり2年以内に達成しなくてはならないのです。
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法制審議会の答申
法務省の諮問機関である法制審議会では1996年に民法改正の答申をまとめました。そのなかで、氏を統一しなくても夫婦として認める、夫婦別姓を実現するための民法改正も盛り込まれました。法制審議会の答申はとても権威のあるもので、答申が出ていながらも立法に届かなかったのはこの民法改正とあともうひとつしかないと言われています。
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男女共同参画基本計画
男女共同参画基本法に基づき2000年12月に閣議決定された男女共同参画基本計画の具体的施策には、「家族に関する法制の整備」に選択的夫婦別氏制度の導入も掲げられています。2005年12月の第二次案でも引き続き「男女共同参画の視点に立った社会制度・慣行の見直し、意識の改革」のなかで「家族に関する法制の整備」として「世論調査等により国民意識の動向を把握しつつ、結婚に伴う氏の変更が職業生活等にもたらしている支障を解消するという観点からも、婚姻適齢の男女統一及び再婚禁止期間の短縮を含む婚姻及び離婚制度の改正とあわせ、選択的夫婦別氏制度について、国民の議論が深まるよう引き続き努める」と明記されています。なお担当省庁は法務省とあります。
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選択的夫婦別氏制度についての世論調査
内閣府は2001年に選択的夫婦別氏制度についての世論調査を行いました。それまで、選択的夫婦別氏制度について反対意見が多数を占めていましたが、2001年の調査では賛成が反対を上回りました。これでもう機は熟したと考えていいはずです。
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自民党以外は民法改正に賛成
民法改正に党で賛否を定められていないのは自民党だけです。同じ与党でも公明党は賛成の立場です。自民党内には強硬な反対派もいますが、熱心な推進派もいます。もし自民党が党議拘束を外して法案を国会提出すれば賛成多数で成立する可能性はとても高いと予想されています。
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法律や経済の専門家からの支持
日本弁護士連合会は早い段階から民法改正を支持しており、なかでも2002年4月には「選択的夫婦別姓制度を導入する民法改正案の今国会上程を求める会長声明」も出しています。また司法書士も熱心です。全国司法書士女性会の会合ではたびたび選択的夫婦別姓制度の実現が話題になります。また経済界の専門家もよく必要性を理解している人が多くいます。夫婦別姓を実現しない現状は不毛な混乱を招く通称使用など、経済活動において非効率化を招いているとも考えられます。法律と社会の実情に最も詳しい専門家や、経済の専門家の多くが選択的夫婦別姓の法制化を支持しています。
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