公が婚姻関係を認めるのは書類審査のみなので、当人たちの精神的な絆や愛情とは全く関係がありません。法律婚にしか認められないものを×、事実婚や住民票で「夫/妻(未届)」とさえあれば可能なものは○、ところにより判断が分かれるものを?、書類の続柄は関係ないものを−とします。
| 項目 | 可否 | 説明 |
| 戸籍上の続柄 | × | 婚姻届けを受理してもらえないと、夫婦としての続柄やそれに伴う法的な効力が発生しません。 |
| 共同親権 | × | 夫婦としての続柄がないことで派生する最も深刻な問題がこれです。夫婦でなければ両親になれず、法的な親子関係は夫婦のいずれかしかもてなくなります。 |
| 婚内子(嫡出子) | × | 事実婚だと子どもは婚外子となり、母の氏になります。ただし父親が認知すれば事実婚でも法的な父親になれます。また子を父親の籍に移すことにより、父親の氏にすることもできます。 |
| 夫婦の同姓 | × | 家裁申請して片方が改姓しない限り無理。そもそも夫婦同姓では困るから事実婚を選ぶのではあるが、一応。 |
| 相続 | × | 戸籍で続柄が証明できなければ法定相続はありません。ただし、遺言書があればそちらが優先されます。 |
| 成年擬制 | × | 未成年でも婚姻すれば一定の範囲で成年扱いになるのが成年擬制。 |
| 婚族 | × | 婚姻すれば配偶者の血族と婚族として親族関係が形成されるが、これもだめ。 |
| 配偶者控除 | × | 扶養はおおよそ認められるが、年末調整や贈与税などの配偶者控除の優遇措置はうけられない。ただし配偶者控除自体は縮小傾向にあるが。 |
| 配偶者ビザ | × | 公文書で夫婦の続柄が証明できる法律婚夫婦のみ。同居も要件に入れ、法律婚より範囲が狭い場合も。 |
| 成年後見・保佐・補助の申立て | × | 現時点では実務では受け付けていないようです。ここより。 |
| 住民票 | ○ | 「夫/妻(未届)」などの表記により、法律婚に準じた表記が認められています。 |
| 扶養 | ○ | 扶養家族、健康保険における扶養など、住民票の続柄(未届)で可とされます。 |
| 社宅、公営住宅 | ○ | 公営住宅法23条により、未届の配偶者も可とされています。 |
| 各種年金 | ○ | 住民票の続柄で、厚生年金、遺族年金の受給可です。離婚時の年金分割も事実婚は対象になります。(遺族年金) |
| 慰謝料 | ○ | 貞操の義務(浮気した場合の慰謝料請求など)違反があれば住民票の続柄や同居年数が考慮されます。 |
| 賃貸契約の継承 | ○ | どちらかが部屋を出た後、残った側が継続して住むことが可能です。 |
| 携帯の家族割引 | ○ | 住所が同じ、または住民票の続柄で家族とみなすことができます。くわしくはこちら。 |
| 不妊治療・体外受精 | ○ | 日本産科婦人科学会は2006年4月から指針を改定。事実婚カップル増加という社会構造の変化に対応。 |
| DV防止法 | ○ | 保護命令対象は事実婚の配偶者も含まれます。 |
| 危篤時の判断 | ? | たいていの病院では戸籍上の家族の判断が優先されるそうですが、緊急事態に書類を確認する余裕があるかどうか。 |
| 生命保険 | ? | 保険会社によります。主契約の配偶者、死亡保険金の受取人など条件が分かれますのでご注意を。 |
| 学資保険 | ? | 保険会社や契約によります。事実婚だと法的な親子関係は父母のどちらかしか持たないので、契約で不利が発生することも。 |
| ローンの連帯債務 | ? | 2人で住宅ローンなどを組む場合、公庫など公的機関では事実婚でも審査が通りやすいが、民間金融機関では公文書による婚姻関係の証明を求められる場合が多いようです。 |
| 賃貸契約 | ? | 大家さんによる。 |
| 郵便物の代理受取 | − | 身分証明書の住所が同じであれば同居家族として受け取りは可能。 |
| 結婚式 | − | 式や披露宴に婚姻届は必須ではありませんので、式の開催は自由です。夫婦別姓に反対している神社で挙式をすることさえOK。 |
| 海外の結婚証明書 | − | 同姓、別姓を問わず発行してくれるが、日本の法律が及ぶ範囲では効力はなし。海外在住なら意味があります。 |