戸籍法で特に夫婦別姓に関係するところは戸籍の記載と届出に関する部分です。戸籍法では以下のような入れ子構造になっています(等幅フォントでご覧下さい)。
戸籍法
┣第3章 戸籍の記載(第13条〜第24条)
┣第4章 届出(第25条〜第112条)
┣第6節 婚姻(第74条〜第75条の2)
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┣第15節 氏名の変更(第107条〜第107条の2)
よく反対する人が戸籍にある「ファミリーネーム」「戸籍の統一名」「家名」は変えてはならないと言いますが、戸籍には家名を示す項目はないことに注意して下さい。日常会話でファミリーネームや家名として扱われるのは「氏」ですが、法律上は氏が家名を示すとはどこにも示されていません。あくまでも「氏」は個人を識別する氏名の一部です。
戸籍法を見渡しても「家族名」または同一戸籍の集団名であると説明してある文言は見つけられません。必ず「夫婦の氏」または「父母の氏」というような記載になっています。
また筆頭者も家名を示すものではありません。筆頭者は婚姻届で「夫婦の氏」として選んだ側の氏名がそのまま自動的に割り当てられますが、「戸籍の表示(インデックス・目次)」の機能しか持ち合わせていません。
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戸籍法第13条【戸籍の記載事項】
戸籍には、本籍の外、戸籍内の各人について、左の事項を記載しなければならない。
1.氏名
2.出生の年月日
3.戸籍に入つた原因及び年月日
4.実父母の氏名及び実父母との続柄
5.養子であるときは、養親の氏名及び養親との続柄
6.夫婦については、夫又は妻である旨
7.他の戸籍から入つた者については、その戸籍の表示
8.その他法務省令で定める事項
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戸籍に記載する項目です。
個人的には現状の戸籍はこの戸籍法13条に適しているのか疑問です。13条には各人について氏名を記載するようにとありますが、現状では各人の氏は筆頭者欄にある氏を参照するような仕組みになっており、省略されています。手書きだった時代に、労力を削減し転記ミスを防ぐ目的で省略する運用にしたのでしょうか。
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戸籍法第16条【婚姻による新戸籍の編製】
婚姻の届出があつたときは、夫婦について新戸籍を編製する。但し、夫婦が、夫の氏を称する場合に夫、妻の氏を称する場合に妻が戸籍の筆頭に記載した者であるときは、この限りでない。
2 前項但書の場合には、夫の氏を称する妻は、夫の戸籍に入り、妻の氏を称する夫は、妻の戸籍に入る。
3 日本人と外国人との婚姻の届出があつたときは、その日本人について新戸籍を編製する。ただし、その者が戸籍の筆頭に記載した者であるときは、この限りでない。
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婚姻の届出があった場合です。婚姻届により新戸籍を編成することになりますが、新しい戸籍の筆頭者(夫婦の氏として選んだ方)になる夫または妻がすでに戸籍筆頭者であるなら、新戸籍の編成は必要ありません。
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戸籍法第74条【婚姻届】
第74条 婚姻をしようとする者は、左の事項を届書に記載して、その旨を届け出なければならない。
1.夫婦が称する氏
2.その他法務省令で定める事項
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婚姻届について記載する事項です。婚姻届には、婚姻後にどちらの氏を選ぶか、「夫の氏」または「妻の氏」のいずれかにチェックして提出するようになっています。両方にチェックを入れると受理されません(チェックですむということは将来的に両方チェックできるようになっても書式を変更しなくてもいいように準備してあるのかなと思いたくなりますが、あくまで私の希望的観測です)。
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戸籍法第107条【氏の変更】
第107条 やむを得ない事由によつて氏を変更しようとするときは、戸籍の筆頭に記載した者及びその配偶者は、家庭裁判所の許可を得て、その旨を届け出なければならない。
2 外国人と婚姻をした者がその氏を配偶者の称している氏に変更しようとするときは、その者は、その婚姻の日から6箇月以内に限り、家庭裁判所の許可を得ないで、その旨を届け出ることができる。
3 前項の規定によつて氏を変更した者が離婚、婚姻の取消し又は配偶者の死亡の日以後にその氏を変更の際に称していた氏に変更しようとするときは、その者は、その日から3箇月以内に限り、家庭裁判所の許可を得ないで、その旨を届け出ることができる。
4 第1項の規定は、父又は母が外国人である者(戸籍の筆頭に記載した者又はその配偶者を除く。)でその氏をその父又は母の称している氏に変更しようとするものに準用する。
第107条の2【名の変更】
正当な事由によつて名を変更しようとする者は、家庭裁判所の許可を得て、その旨を届け出なければならない。
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自民党の議員立法である家裁許可制で参考にされた部分です。家裁が許可した「やむを得ない事由」があれば氏の変更が可能であることを示しています。
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